音楽映画のおすすめ『ヴィットリオ広場のオーケストラ』上映中

2008年02月04日

東京、そして京都で、昨年開催された<イタリア映画祭>。
そこで殆どノーマークながらも、ご覧頂いた皆さんから大好評を頂戴したのが、
『ヴィットリオ広場のオーケストラ』(2006年) L'ORCHESTRA DI PIAZZA VITTORIO
この音楽ドキュメンタリーが只今、大阪の梅田ガーデンシネマ にて上映中です。

この映画、東京では昨年おわりに急ぐ様にサッと公開されてしまい、殆ど話題にも上らない不遇なる扱い。
しかしこの映画の多様多彩な音楽はジャンル分けは難しいものの、実に魅力的な音のドラマがあるんです。
そこで音楽映画ファンの皆さんに、3月以降の京都、神戸での上映を前に、
ぜひとも一足早く大阪で見て頂いて、この映画の話題を盛り上げるご協力をお願いしたい次第。
(例えば興行的に滋賀県での公開は現状難しいですが、観客が増えて盛り上がるならやる可能性も出ます)
音楽映画のおすすめ『ヴィットリオ広場のオーケストラ』上映中
☆上映は、大阪/梅田ガーデンシネマ にて2月15日(金)迄。
(日程・時間)2月8日(金)まで =朝10:00〜モーニングショー
       2月9日(土)〜15日(金)  =夜20:50〜レイトショー
(かいせつ)
ローマ旧市街のヴィットリオ広場周辺は、アジアやアフリカなど60以上の移民たちが住む多国籍エリア。
そこに住むミュージシャンのマリオとドキュメンタリー作家のアゴスティーノは、同じエリアにある映画館アポロ劇場が閉館することを知り、それを救う手段を考える。(なんだか人ごとでなく身近なハナシです)
そして存続活動の一環として、ローマに住む移民たちによるオーケストラが結成されることになる。

ミュージシャンは勿論、俳優から知識人などあらゆるジャンルの芸術家、そしてイタリア、インド、アラブ、アフリカ、南米等の民族総勢30人余。(まとめるの、当然タイヘン!)
リズムやメロディの解釈も民族によって全く違う。チュニジアの歌手はエクアドルの歌手がスキャットを披露すると「歌詞がないのは歌ではない」とケチをつけ、インドの楽器演奏者はカーストが低いけれど確かに演奏が上手いオヤジが真ん中にいるコトが我慢ならない。
しかしそこは音楽,世界のコトバ。不思議なもので演奏が上手くいったときの高揚感は、そんなすったもんだを吹き飛ばしてしまう。オーケストラが生まれる瞬間のちょっとした魔法の瞬間を、この映画は見せてくれるのだ。
彼らが紡ぐ素晴らしい音楽は、アラブ、ボサノバ、インド古典音楽、ジプシーとまことに多様でスゴく、ぜひライブでも見たい。

この映画と、春に公開する新作『ジプシー・キャラバン』とは脈々と通じるモノが有りますので、ぜひ合わせて楽しんで貰いたいと思っています。



Posted by エス at 23:58