今日はグレース・ケリー結婚記念日で『マリア・カラスの真実』を
2009年04月18日
今日4月18日は、ハリウッドのスター女優から、一躍モナコ公国のレーニエ大公妃となったグレース・ケリーの御結婚記念日。
1956年のことですから、もう53年前。
今年はグレース・ケリー生誕80周年なので、27歳でのご成婚。
ハリウッドの女優が一国の王妃になるというシンデレラ・ストーリーが世界中の話題をさらいました。
しかし結局いちばん株を上げたのはモナコという小さな国。
グレース妃のお陰で観光客が世界から殺到。
モナコの公営ギャンブル事業は大成功して、カー・マニアの国王はグランプリ・レースをも観光財産にするしたたかさ。
そして、そんな地中海リゾートに遊びに来ていたのが、海運王オナシスとオペラ歌手のマリア・カラスなのです。

映画『マリア・カラスの真実』
(京都みなみ会館、大阪・テアトル梅田で只今ロードショー上映中!)
“永遠のディーバ(歌姫)として後世に記憶される偉大なオペラ歌手、マリア・カラス。
彼女の没後30年目の2007年9月16日に、ミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座で特別上映され、大評判となったドキュメンタリー映画。
観客の多くは、映画が終わってもしばらく席を立てなかったと言われています。
これまでもドキュメンタリーや劇映画として、日本にも幾つかの作品が紹介されていますが、オペラに精通するファンの皆さんからも、本作の出来の良さにはたいへんなご満足を頂いています。
3オクターブの声域を持つカラスの歌唱の数々を聴けるのもこの映画の大きな魅力です。
しかしこの映画が素晴らしいのは、偉人伝ではない一人の女性の歴史として、実に淡々とクールに見せる事に徹しているところ。
当時の映像と音源に的を絞って巧みに使うことで、20世紀の映像記録ともなっています。
ですから、オペラに興味が無い人が『マリア・カラスの真実』をご覧になっても大満足。
実際に「すごい面白かった!!」と皆さん、逆にお初で喜んでくれています。
更に凄いのはルキノ・ヴィスコンティほかの映画人、エリザベス女王、チャーチル首相など、近代史を彩る人物たちとの貴重な映像。
多くの映像に記録されたカラスをめぐる華やかな社交界の世界。
そして、恋。

海運王オナシス(写真)の口説きに負け、夫と離婚しての再婚を決意しギリシャ国籍まで取得したカラス。
1960年にオナシスは妻と離婚。モンテカルロで過ごすようになり、マリア・カラスはモナコ公国の女王グレース・ケリーと友好を深めた。
映画ではモナコ公妃グレース・ケリーが撮影した、船上バカンスを楽しむマリアとオナシスの姿も見ることができます。

(グレース・ケリーとマリア・カラス)
ところがその後、ケネディ元大統領未亡人ジャクリーンに心変わりしたオナシス。
彼女はその愛に裏切られ、孤独の中で54歳の生涯を閉じます。
妻子あるオナシスとの恋愛でスキャンダラスと世間からずっと非難されていたカラス。
ようやくオナシスの離婚成立で「いよいよ彼と結婚ですか?」とインタビューされ、幸せそうな笑顔を見せるマリア・カラスの明るい顔と声が鮮烈に残ります。その結果を知る我々の前で、映像が記録する“真実”に、また震えを覚える瞬間です。
歌を愛して、幸せを求めて、ひたむきに生きた、一人の女性の物語。
華々しい成功の裏で、女性としては全く恵まれ無かったひと。
こんなに数奇な人生。
これこそが“映画”。
(未知の皇室に暮らして子供の非行に悩み、悲運の原因不明事故死を迎えたグレース・ケリーもまた然り)
いまやケリー・バックでカバンからしか名前を知らない人も多いでしょうが、彼女の美貌と「ダイヤルMを回せ」「裏窓」「泥棒成金」ヒッチコック映画での素晴らしさは心に焼き付きいてますね。

しかし、こうしてホンモノのスタアの素顔に触れると、また演出された映画版も見たくなってきました。
素晴らしい女優たちは、いかに偉大な悩める歌姫へとアプローチしたのか?
ファニー・アルダンの『永遠のマリア・カラス』や、
マリオン・コティヤールの『エディット・ピアフ~愛の讃歌~ 』などなど。
皆さんは、またどんな映画が見たいでしょうか?

1956年のことですから、もう53年前。
今年はグレース・ケリー生誕80周年なので、27歳でのご成婚。
ハリウッドの女優が一国の王妃になるというシンデレラ・ストーリーが世界中の話題をさらいました。
しかし結局いちばん株を上げたのはモナコという小さな国。
グレース妃のお陰で観光客が世界から殺到。
モナコの公営ギャンブル事業は大成功して、カー・マニアの国王はグランプリ・レースをも観光財産にするしたたかさ。
そして、そんな地中海リゾートに遊びに来ていたのが、海運王オナシスとオペラ歌手のマリア・カラスなのです。

映画『マリア・カラスの真実』
(京都みなみ会館、大阪・テアトル梅田で只今ロードショー上映中!)
“永遠のディーバ(歌姫)として後世に記憶される偉大なオペラ歌手、マリア・カラス。
彼女の没後30年目の2007年9月16日に、ミラノ・スカラ座、パリ・オペラ座で特別上映され、大評判となったドキュメンタリー映画。
観客の多くは、映画が終わってもしばらく席を立てなかったと言われています。
これまでもドキュメンタリーや劇映画として、日本にも幾つかの作品が紹介されていますが、オペラに精通するファンの皆さんからも、本作の出来の良さにはたいへんなご満足を頂いています。
3オクターブの声域を持つカラスの歌唱の数々を聴けるのもこの映画の大きな魅力です。
しかしこの映画が素晴らしいのは、偉人伝ではない一人の女性の歴史として、実に淡々とクールに見せる事に徹しているところ。
当時の映像と音源に的を絞って巧みに使うことで、20世紀の映像記録ともなっています。
ですから、オペラに興味が無い人が『マリア・カラスの真実』をご覧になっても大満足。
実際に「すごい面白かった!!」と皆さん、逆にお初で喜んでくれています。
更に凄いのはルキノ・ヴィスコンティほかの映画人、エリザベス女王、チャーチル首相など、近代史を彩る人物たちとの貴重な映像。
多くの映像に記録されたカラスをめぐる華やかな社交界の世界。
そして、恋。

海運王オナシス(写真)の口説きに負け、夫と離婚しての再婚を決意しギリシャ国籍まで取得したカラス。
1960年にオナシスは妻と離婚。モンテカルロで過ごすようになり、マリア・カラスはモナコ公国の女王グレース・ケリーと友好を深めた。
映画ではモナコ公妃グレース・ケリーが撮影した、船上バカンスを楽しむマリアとオナシスの姿も見ることができます。

(グレース・ケリーとマリア・カラス)
ところがその後、ケネディ元大統領未亡人ジャクリーンに心変わりしたオナシス。
彼女はその愛に裏切られ、孤独の中で54歳の生涯を閉じます。
妻子あるオナシスとの恋愛でスキャンダラスと世間からずっと非難されていたカラス。
ようやくオナシスの離婚成立で「いよいよ彼と結婚ですか?」とインタビューされ、幸せそうな笑顔を見せるマリア・カラスの明るい顔と声が鮮烈に残ります。その結果を知る我々の前で、映像が記録する“真実”に、また震えを覚える瞬間です。
歌を愛して、幸せを求めて、ひたむきに生きた、一人の女性の物語。
華々しい成功の裏で、女性としては全く恵まれ無かったひと。
こんなに数奇な人生。
これこそが“映画”。
(未知の皇室に暮らして子供の非行に悩み、悲運の原因不明事故死を迎えたグレース・ケリーもまた然り)
いまやケリー・バックでカバンからしか名前を知らない人も多いでしょうが、彼女の美貌と「ダイヤルMを回せ」「裏窓」「泥棒成金」ヒッチコック映画での素晴らしさは心に焼き付きいてますね。

しかし、こうしてホンモノのスタアの素顔に触れると、また演出された映画版も見たくなってきました。
素晴らしい女優たちは、いかに偉大な悩める歌姫へとアプローチしたのか?
ファニー・アルダンの『永遠のマリア・カラス』や、
マリオン・コティヤールの『エディット・ピアフ~愛の讃歌~ 』などなど。
皆さんは、またどんな映画が見たいでしょうか?

Posted by エス at 15:26